家族や親しい友人のみで執り行われる
家族葬が増えてきました。
ごく少人数での葬儀となりますので
残る関係者への訃報は
そのほとんどがお手紙での
事後報告になるかと思います。
書き方が難しいと
思われるかもしれませんが
書くべき要点は3つだけです。
「訃報」
「家族葬」
「事後報告の謝辞」
あとは書き方の決まりがあるので
それを守って書くだけです。
相手に失礼のない手紙の書き方を
例文と共にご紹介します。
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家族葬を執り行って事後報告するときの例文
父 廣田信弘儀 去る五月二十九日
八十五歳を以て静かに永眠いたしました
葬儀につきましては 故人の遺志により誠に勝手ながら
近親者にて六月一日滞りなく相済ませました
ここに故人が生前賜りましたご厚誼に対し
心より御礼申し上げます
ご通知が遅れましたことを深くお詫び申し上げます
本来なら拝趨の上ご挨拶申し上げるところでございますが
略儀ながら書式を以て謹んでご通知申し上げます
令和〇年六月十日
東京都新宿区十二ー三十四
廣田和也
上記は横書きですが
実際は必ず縦書きにします。
3つのポイントが含まれているのが
わかりますね?
かなりシンプルな文章だけど
大丈夫なのかって?
シンプルなのにも理由があります。
後述します。
亡くなったことを通知をするのが
目的なので最低限の記述で大丈夫です。
供物、香典等の辞退を考えている場合は
「故人の遺志によりご厚志の類は
固くご辞退申し上げます」
といった記述があると良いでしょう。
その際は、
- 「供物・供花ご辞退」…香典は受け取りますが、供物・供花は辞退させて頂く意
- 「ご厚志ご辞退」…香典も供物・供花も受け取りを辞退させて頂く意
などの言葉を上手く使い分けると
葬儀後、弔問に行こうと考えている方は
香典は必要なのか
何を持っていくべきか
などの対応に混乱がなくなります。
必要な3つ「訃報」「家族葬」「事後報告の謝辞」
家族葬の後に連絡の手紙に書く内容で
最低限必要なものは3つだけです。
- 故人が亡くなったこと
- 葬儀を家族葬(近親者だけ)で執り行ったこと
- お知らせが遅くなったお詫び
これらの言葉は必ず入れましょう。
訃報、死亡通知ですから当然
故人が亡くなったことを書きます。
すでに家族葬(近親者だけの葬儀)として内々で
済ませたことも書きます。
「故人の遺志」と添えておくことで
余計な反感を買わなくて済むでしょう。
理由はどうあれ、連絡が遅くなって
しまったことに違いはないので
平身低頭謝意を伝えます。
家族葬、事後報告の謝辞の2つがないと
故人と仲の良かった人などは
何故葬儀に呼んでくれなかったのか
何故もっと早く教えてくれなかったのか
と感じてしまいます。
配慮の問題ではありますが、
故人と親密な関係でいてくれた方には
こちらも真摯に対応したいですね。
他に必要であれば香典辞退などの文言を
追加しましょう。
死亡通知で使ってはいけないNGワード
NGワードと言うと少し大げさに聞こえる
かもしれませんが、ご年配の方などは
今でも気にされる方は多いようです。
いろいろありますが
要点さえ押さえておけば
難しい事ではありません。
頭語と時候の挨拶
頭語は「拝啓」とか「謹啓」などの
よく初めに書かれる挨拶です。
時候の挨拶とは
- 例年より寒さが身にこたえております
- 残暑厳しき折、皆様のご健勝をお祈り申し上げます
などの一般的なお手紙で使われる
季節ごとの挨拶文ですね。
弔事のお手紙で
頭語と時候の挨拶は不要です。
これがシンプルでいい理由です。
挨拶がないと
なんだか寂しく感じると思いますが
いらないというものは
思い切って省いてしまいましょう。
忌み言葉
不幸を連想させる忌み言葉、
聞いたことのある人も多いでしょう。
これは結婚式で気をつけている方は
たくさんいますが
実は葬儀の場合でも同様です。
故人が亡くなったことをお伝えする
手紙ですが
「死亡」などの言葉は使わず、
「永眠」などに置き換えましょう。
ちなみに、
仏式葬儀での「浮かばれない」「迷う」
神式・キリスト教式葬儀での「成仏」
「供養」「冥福」「往生」
なども忌み言葉になります。
手紙を書く際は葬儀がどの宗教に則って
執り行われか確認しておきましょう。
こうして見ると死亡通知一つでも
結構気を付けることが多いですね。
重ね言葉
「わざわざ」「重ね重ね」「次々」
などの繰り返す言葉で
こちらも忌み言葉に含まれます。
弔事を繰り返すことを連想させてしまう
ため、このような言葉は控えましょう。
「死」「亡」などの分かりやすい
忌み言葉と比べてこちらは無意識に
使ってしまう人が多そうですね。
句読点
文章に「、」や「。」を使うと
切る、終わる
を連想させてしまいます。
弔事のお手紙では
控えるようにしましょう。
私も以前は句読点があった方が
文が読みやすいのでは?
と思っていたのですが
こういう意味があったのですね。
死亡通知の印刷は業者に頼むのがおすすめ!
- 送る人が多くて手書きは大変
- 家にプリンターがない
- やることが多くて余裕がない!
といった方には
業者に印刷してもらうのがお勧めです。
今ではネットから注文が出来て
文面もテンプレートから選ぶだけで
簡単に作成できますので
業者にお願いしている方も
多いでしょう。
納期も当日、翌日可なところが多く
一枚からでも注文OKというところも
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送る人数が少ないから
注文はもったいないな
と考えている方でも
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文字は薄墨色で!!
葬儀の香典袋に書かれる「御霊前」の文字は、遺族の悲しみが早く薄まるように願いを込めて薄墨によって書く。薄墨の色は灰色である。喪中はがきなどでも灰色の枠でかこったデザインのものが使われる。またこの連想からテレビなどでは死亡記事のタイトルやイメージカラーを灰色にするケースが多い。
— そらまる (@soramarudayo) 2011年2月19日
こちらのツイートでは、
葬儀の香典袋の話ですが
死亡通知書も弔事ですから
薄墨で書く、印刷するのが一般的です。
印刷する場合は
文字の色をグレーに変更しましょう。
「涙がすずりに落ちて
墨が薄くなってしまった」
という意味合いもあるのだとか。
文字の色一つでも様々な理由が
あるものですね。
家族葬における事後報告の例文まとめ
家族葬後の死亡通知状の書き方を
例文を踏まえてご紹介しました。
- 文章は必要最低限で簡潔に
- 故人が亡くなったこと
- 葬儀を家族葬で執り行ったこと
- お知らせが遅くなったお詫び
- 頭語の言葉や時候の挨拶は入れない
- 忌み言葉を使わない
- 重ね言葉を使わない
- 句読点は使わない
- 印刷業者に頼むのも一つの手
- 文字は薄墨色で書く
以上の3点は必ず入れる
要は死亡通知書ですから内容は至って
シンプルです。
気を付けることは多いですが
要点がわかってしまえば
難しいものではありません。
受け取る人に配慮して
誠意をもって書きましょう。
なお家族葬で香典辞退を
伝える文例については以下の記事を
ご参考になさってください。