葬式のパンプスには、色の他にヒールの高さや素材など、知っておきたいマナーがあります。
葬式のパンプスはどんなものを選べばよいか、実際に購入する際の注意点や、一緒に準備しておきたい備品についてもご紹介します。
意外と気づかずにマナー違反になっていることがありますので、チェックしてみて下さいね。
葬式にふさわしいパンプス
葬式には黒のシンプルなパンプスが最適です。
以下に項目別に詳しくみていきましょう。
トウの種類
〇 ラウンド、スクエア、アーモンド
先が尖ったポインテッドトウは、できれば避けましょう。
素材
〇 布、合成皮革、本革、ポリエステル
ブラックフォーマルにおいて、素材は布が最も良いとされていますが、実際の場では合成皮革または本革が多いです。
ヒールの高さ
3-5㎝が理想です。
しかし年配の方や妊娠中の方は、無理せずローヒールでも大丈夫です。
おすすめのパンプス
以下のパンプスが、トウの形、ヒールの形と高さ、素材(本革)、価格の4点がバランスが良いです。
楽天のレディース靴>パンプス>フォーマル部門において、何度も1位になっているとのことです。
葬式にNGなパンプス
トウの種類
× オープン
つま先が出るオープントウはマナー違反です。
また、かかとが出るミュールタイプの靴も避けましょう。
素材
× エナメル、スエード、アニマル
光沢のある素材、殺生を連想させる素材はNGです。
関連記事:葬式に履いて行く靴にスエードは非常識?実際の所どうなのか解説
ヒールの種類
× ウェッジ、スタック、ピン
カジュアルなもの、デザイン性の高いもの、カツカツと音が鳴るようなものはNGです。
その他装飾
× リボン、金具が目立つデザインのもの
デザイン性の高い装飾であったり、金具などの光り物の装飾はNGです。
ストラップは、シンプルなもので金具が目立たなければ大丈夫です。
関連記事:葬式に金具つきの靴はNG?マナー違反を避ける方法を徹底解説!
葬式のパンプスを選ぶ時の注意点
ヒールの音
最近の葬式は、葬儀場で行うことが多く、床はフローリングや大理石が主流です。
パンプスで歩くとき、想像以上にヒールの音が気になることがあります。
葬式用のパンプスを選ぶときは、実際に履いて歩いてみて、あまり音が気にならないものを選ぶと良いでしょう。
静音素材のヒールや、ヒールの底面積が大きいものは、音が鳴りにくいのでオススメです。
また、ヒールのかかとがすり減って、金属部分がむき出しになっていると、余計に音が鳴ってしまいます。
事前にメンテナンスをして、静音対策をしておきましょう。
ミスターミニットなどの靴修理店でメンテナンスしてもらえます。
値段は1300~1600円ほどです。静音対策もしてもらえるようなので、お店で相談してみるとよいでしょう。
中敷きの色
靴を脱ぐシチュエーションの時に、意外と人目に触れるのが中敷きの色です。
中敷きの色がベージュや黒の場合は問題ないですが、カラフルな色や柄のある中敷きの場合は注意が必要です。
その場合は、黒の中敷きを敷いて目立たないようにしましょう。
黒の中敷きは、100均でも販売しているので、必要であれば購入して準備しておくとよいでしょう。
歩きやすさ
普段パンプスを履き慣れていない人が見落としがちなのが歩きやすさです。
ヒールの靴は歩きづらいものだという固定観念によって、試着の時に多少違和感があっても購入してしまった経験はありませんか?
今までの私がそうでした。
結婚式の時は、移動中は楽な靴を履き、直前で履き替えていたので、多少足が痛くても2時間ぐらい我慢すればよいのであまり気になりませんでした。
しかし葬式の時は、お焼香というシーンがあります。
歩きにくい靴を履いていってしまうと、非常に厄介で余計な神経を使うことになります。
ここで私の失敗談をお話します。
今年の1月に祖母の葬式に参列したのですが、お焼香の時にヒールの音と歩きにくさが気になって仕方ありませんでした。
お焼香は「どうやるんだったかな?」とドキドキしながら一人ずつ前へ出ていくという、とても緊張するシチュエーションですよね。
そんなシチュエーションに加え、普段履き慣れていないパンプスはとても歩きづらく、歩く度にカツカツと音が出てしまう…
冷や汗をかきながら、なんとかやり終えましたが、歩きやすくて音の鳴らない靴を履いてこればよかったと後悔しました。
しかも通夜、葬式と、お焼香のシーンは2回あったので、せめて通夜が終わった後に、何か対策をすればよかったなと思います。
葬式のパンプスと一緒に準備しておきたいもの
最適な葬式のパンプスを選んだら、一緒に準備しておくとよいものを紹介します。
30デニール以下の黒のストッキング
黒のパンプスとともに、黒のストッキングをセットで準備しておきましょう。
ストッキングは30デニール以下のものがよいです。
伝線しても大丈夫なように、予備をバッグに入れておくと安心です。
黒のタイツは基本マナー違反ですが、季節や年齢、体調によって60デニールまでなら許容範囲です。
なおストッキングについて詳しくは、以下の記事を参考にして下さい。
靴のメンテナンスセット
靴クリーナー、かかと修理材、防水スプレーなどの靴のメンテナンスセットがあると便利です。
久々にクローゼットから取り出したパンプスが、履けない状態では困りますよね。
↑すべてダイソーで購入したものです。
シートタイプの靴クリーナーは、外出先で急に靴が汚れてしまっても安心ですね!
かかと修理材は、自分でメンテナンスしたい方にオススメです。
靴脱げを防止するシューズバンドは、クリア素材で目立ちにくいので、色々な靴に使えますね。
葬式は予期せず突然やってきます。
持っていない方は、普段の靴にも使えるので、家庭にストックしておくことをオススメします。
除光液
濃い色のペディキュアをしている人は、靴を脱ぐシーンでは黒のストッキングだと透けて目立ってしまいます。
直前に気づいても慌てないように、除光液を準備しておくと安心です。
1回ずつ使い切りのシートタイプの除光液がオススメです。
1枚で両手両足分使えて、持ち運びやすくて便利です。
葬式にふさわしいパンプスまとめ
葬式のパンプスについてまとめます。
- 葬式には黒のシンプルなパンプス
- トウの種類は、ラウンド・スクエア・アーモンド
- 素材は、布・合成皮革・本革・ポリエステル
- ヒールの高さは、3-5㎝
- 葬式のパンプスを選ぶ時の注意点
- ヒールの音
- 中敷きの色
- 歩きやすさ
- 葬式のパンプスと一緒に準備しておくとよいもの
- 30デニール以下の黒のストッキング
- 靴のメンテナンスセット
- 除光液
足下は目立たないようで意外と見られているパーツです。
ビジネスシーンにおいては、靴の手入れが行き届いている人は、信頼感があり一目置かれる存在ですよね。
冠婚葬祭においても、足下まできちんと意識した装いが出来れば完璧です。
女性にとってパンプスは決して楽な靴ではありませんが、TPOに合ったデザインを選び、歩きやすいように自分でメンテナンスができるようになると素敵ですよね。
いざという時に慌てないように、まずは黒のシンプルなパンプスを1足用意しておきましょう。