喪服はあまり着慣れているものではありません。
突然のお葬式に慌てて準備することもあるのではないでしょうか。
私の場合は、黒のワンピース、靴、バッグまでは忘れることなく準備することができるのですが、一番見落としがちなのがストッキング。
用意を忘れて直前に買いに行くこともしばしばで、急いで買うので、サイズが合っていなかったり、やたらと薄くて寒かったり…なんとかその場をやり過ごすことも少なくありませんでした。
そもそもお葬式に参列するときのストッキングのマナーなんてあるのかな、と思われるかもしれませんが実はちゃんとした決まりがあるのです。
今回は、喪服に合う最適なストッキングについて色、厚さ、形状や伝線予防まで徹底解説いたします。
喪服に最適なストッキングの色は黒
ストッキングと言うと、肌色と黒色が最もポピュラーですが、
喪服の時は黒が基本です。
喪服の歴史は長いのですが、第二次世界大戦後は喪服の色は黒と定められています。
よってストッキングも黒がマナーと言えるでしょう。
尚、お通夜などで、急を急いでいた場合は肌色でも良しとされていますが、出来る限り黒色ストッキングを準備しましょう。
ちなみに私は会社帰りにお通夜に行った時は通り道のコンビニで黒色ストッキングをゲットしました。
身近なコンビニを利用するのも手ですよ。
喪服に合うストッキングの厚さを季節別に解説
ストッキングと言っても、肌が透けるくらい薄いものから、タイツのように厚いものまでピンキリです。
日頃私たちは、ストッキングの厚さについてあまり気にする事はないかと思いますが、ストッキングの単位は「デニール」と言い、実は何段階か厚さがあります。
今回は季節別にオススメの厚さを解説します。
春・秋・夏はオーソドックスな30デニールがオススメ
春、秋のような過ごしやすい季節から熱い夏まで総じてオススメなのが30デニール。
30デニールというとちょっと肌が透けるくらいの厚さです。
適度な厚さなので履きやすいという利点もあります。
葬儀の場は緊張することもあるので、ゆったりサイズもおすすめ。
3枚入りなので、伝線した時やお通夜・告別式の2日間でも役立ちます。
喪服と一緒に保管しておくと急な葬儀でも慌てなくてすみますよ☟
冬場でも60デニール以下がマナー
さて、次は寒い季節です。
一番ふさわしいのは60デニールです。
60デニールとなれば限りなくタイツに近い印象です。
タイツになってしまうとカジュアル感が出てしまい、あまり宜しくないので、このくらいの厚さが好ましいです。
極寒で寒さに耐えられない!というときは肌色ストッキングの上に黒色ストッキングを重ね履きするのをオススメします。
そのときはお腹が苦しくならないように、ゆとりのあるサイズにしましょう。
また、こちらのタイツは保湿効果があるので、寒い日でも暖かく過ごせますよ!
お葬式に履いていけるストッキングの形状
次にストッキングの形状を見ていきましょう。
最もポピュラーなストッキングといえば腰までのパンティストッキングタイプですが、実は色々と種類があります。
それぞれメリットとデメリットがあり、服装に適したストッキングを選べば、長時間履いていても快適に過ごせますよ。
パンティストッキングタイプ
一番馴染み深いのが腰まであるパンティストッキングタイプ。
基本的に、パンツでもスカートでもどんなスタイルにも合うので万能です。
デメリットを言えば、履くときに破れやすいこと。
また、サイズが小さいとお腹周りの締め付けが苦しくなってしまうこともあるので、長時間履く際には気をつけましょう。
セパレートストッキングタイプ
セパレートタイプとは靴下のようなタイプです。
太ももまでのものとふくらはぎのものがあり、パンティタイプの
腰回りの締め付けが苦手な人にはとてもオススメです!
夏場の葬式は暑くて汗で喪服張り付いてやばい。
ストッキングは膝上丈にした方が良い。絶対。
普通のストッキングだと汗でベタついた肌のせいでクルクルして上手く上がらないしトイレとか行くと上げ下げまじで面倒。下手したら指で破く。
膝上丈のストッキングにしたら体感温度も全然違うし楽だよ。— しいたけ母ちゃん。 (@menhera_okan) July 31, 2019
また、セパレートタイプの方が履きやすいという利点があります。
太ももまでのタイプはパンツスーツ・スカートどちらにも適しています。
サイズが合わないと太ももに食い込んできつかったり、あるいはゆるくて落ちてしまう事態になることがあるので、履き慣れていない人は気をつけましょう。
ふくらはぎタイプだと、パンツスタイルに限られてしまいますが、こちらの使用心地はほとんど靴下と一緒なのでとても快適ですよ。
セパレートタイプだと店頭ではデニール数の取り扱いが少ないところがありますが、ネット通販を利用すると、簡単に購入することが出来るのでとても便利ですね!
下記に表にまとめてみました。
どのストッキングタイプもメリット・デメリットがあるので、是非自分に合ったストッキングを探してみてくださいね。
パンティタイプ | セパレートタイプ(太ももまで) | セパレートタイプ(ふくらはぎまで) | |
---|---|---|---|
スカート | ◎ | ◎ | × |
パンツスーツ | ◎ | ◯ | ◎ |
ストッキングの気になるニオイ対策法
お葬式やお通夜は、靴を脱ぐ機会も多くあります。
そこで気になるのはストッキングの匂い。
ストッキングを履いたことのある女性なら分かると思うのですが、ストッキングって靴を脱いだ時のニオイが気になりますよね。
ストッキングは水分が逃げにくい素材で作られており、長時間パンプスを履いていると蒸れてしまい、水分が篭ってしまうのでニオイが発生してしまいます。
これは、どんなに綺麗な女性にも共通の悩みだと思うので、皆さん安心してくださいね(笑)
では、何か良い対処法はないのでしょうか?
手っ取り早い対処法としては、抗菌消臭タイプのストッキングを履く事です。
消臭効果の高い素材を生地に混ぜているストッキングを使用すれば、ニオイを軽減することができますよ。
長時間履く告別式では靴の消臭スプレーを持参するのも良いですね。
少々面倒ではありますが、あなたが持っていた場合、他の女性も使えるので人が多く集まる場で持っていくと大変喜ばれます。
ニオイが特に気になる梅雨の季節には一つ持っていると便利ですよ。
破れる前にストッキングの注意事項を確認!
ストッキングはとても繊細なので、気づいたら伝線してた、なんて経験は誰しもあるのではないでしょうか。
しかし履き直す時間がない葬式の場では、破けないように注意しながら履くことがとても大切です。
履くときは爪やかかとの引っかかりに注意
一番注意したいのは履くときに爪やガサガサかかとに引っかかって破けてしまうこと。
爪が刺さる場合はやすりで滑らかにする、ガサガサなかかとはクリームで保湿するなどして日頃からケアしましょう。
ストッキングをスルっと履く方法
また、履き方を少し工夫するだけでも伝線を予防することができます。
その履き方とは、ストッキングを小さく丸めてから履くこと!
くるくる〜と小さくしたストッキングをふくらはぎまで通してから腰まで伸ばすと、一気に履くことができ、伝線しにくいのです!
私は母から教わったのですが、履きやすいので是非試してみてください。
喪服に最適なストッキングのまとめ
お葬式に参列するにあたって、女性は準備することが沢山あるので、ストッキングのことはついつい後回しになりがちだと思います。
しかし正式な決まりを覚えておくとこの先ずっと役に立ちます。
- 喪服に合わせるストッキングの色は原則黒!
- ストッキングの厚さは30デニールがベスト、冬の場合でも60デニール以下が好ましい
- ストッキングの形状は様々!服装に適したタイプを着用すること
- ニオイが気になる場合は消臭抗菌タイプがオススメ!もしもの場合に消臭スプレーがあると便利
- 伝線しないようにするには、肌への引っ掛かりをなくすこと
- 爪やかかとが引っかかる場合はお手入れを!
- 履くときは無理に引っ張らず丸めてから履くこと
ストッキングだけでもこんなに沢山種類や注意事項があることがお分かり頂けたでしょうか。
もちろん、一番大切なのは服装ではなく、故人を想う気持ちですので、そこまでシビアに考える必要はありません。
しかしお葬式とは、故人の親族や、会社関係の方々など普段会わない大勢の人に会う場所です。
マナーとして覚えておくのは大人のエチケットではないでしょうか。
私自身、知っているのと、知らずに「これでいいのかな」と思いながら参列するのでは、心のゆとりが大きく違いました。
まずは、喪服には黒のストッキングということを忘れないようにしましょう。
事前から準備をして心を落ち着かせた状態でお葬式に参列するようにしたいですよね。
是非、この記事を活用して女性としてのマナーを身につけてくださいね。
なお、お葬式に履いていく靴については、以下の記事を参考にして下さい。