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【葬式での親族代表挨拶】孫の私が祖父にあてた実際の弔辞を公開

大好きな祖父母が亡くなり、祖父母の親族が孫であるあなたに親族代表の挨拶(弔辞)をお願いして来られたらどうしますか?
あなたが行う挨拶は、大好きな祖父母への最後のお別れの言葉になります。

葬儀場からは、挨拶の定型文をもらえますが、その通りに挨拶を行う必要はないのです。
私は、かつて孫として祖父のお葬式で親族代表の挨拶を行いました。
私は思いました。祖父と向き合うことができる最後の時間なのに、定型文は嫌だなと。
ですから、私は自分で考えた文章で挨拶を行いました。

今回は、私が実際に祖父にあてて読んだ弔辞を紹介しますので、参考にして下さい。
そのあと、挨拶(弔辞)のポイントを解説いたします。

【葬式での親族代表挨拶】孫の私が祖父母にあてた弔辞(原文のまま)

少し前の話ですが、私のおじいちゃんが亡くなってしまいました。
母親は喪主を務めておりましたが、孫である私に弔辞を読んでほしいと頼んできたので、親族代表として挨拶を行いました。

その時の挨拶(弔辞)を原文のまま紹介します。
実際には、途中から悲しい気持ちがこみあげてしまい、泣きながら読んでしまいました。
緊張して話せなくなるのは嫌だったので、白い便箋に書き込み、読みながら挨拶を行いました。

「おじいちゃん、長い人生ご苦労様でした。
昨日まで、一緒に晩御飯を食べて、一緒にお話しして笑っていたのに、急なお別れになってしまって、本当に寂しいです。

入院することもなく、いつも元気で、力持ちで、優しいおじいちゃんが大好きでした。
小学生の頃は、おじいちゃんと朝5時に起きて、一緒にアジを釣りに行ったよね。

たくさん釣って、家族みんなで食べたことを覚えています。
魚をさばく事が嫌いでおじいちゃんにやってもらったことも覚えています。

二人でお出かけしたときは、家族には内緒で、ご飯前におじいちゃんの大好きなたこやきを食べに行ったよね。
二人の秘密にしてたけど、ご飯を全然食べることができなくて、お母さんにばれてしまって、怒られたよね。

悪いことをしても、おじいちゃんだけいつも味方してくれたことも覚えてるよ。
腕相撲も全然勝てなくて、高校生になってやっと勝つことができたよね。

いつの間にか、僕の方が体も大きくなって、力も強くなったから、重たいものは僕が持つようになってたよね。
小学生の高学年から部活に入って、話すことが少なくなったけど、町内会や、体育祭、部活での応援、結婚式などイベント事には必ずカメラを持って来て、写真をたくさん撮ってくれたよね。

社会人になってからも、仕事がうまくいってるのかとか、一人暮らしをするときも心配してくれて、心強かったよ。
おじいちゃんが運転できなくなってからは、僕が運転するようになって、家族で旅行に行ったり、何度もたこやきを食べに行ったり、色んな所にたくさん行ったよね。

結婚式のときに、おじいちゃんが泣きながらおめでとうといってくれた姿は忘れられないよ。
いつも傍にいてくれたおじいちゃんに会えないことが信じられません。

これからは、おじいちゃんのように、たくさんの人に愛され、たくさんの人に慕われるような人生を歩んでいきたい思います。
見守っててください。
今まで本当にありがとう。」

たくさん泣いてしまって、うまく話すことができませんでした。
泣きながら話したので、何を言っているか分からない部分もあったと思います。
でも、自分なりにおじいちゃんに感謝の気持ちを伝え、決意も伝えました。

本当は、もっとたくさんの事をお話ししたいと考えていました。
でも、便箋に下書きをしている時点で泣いてしまい、挨拶の時にうまく読めないことが予想できたので、少し短めにまとめました。

泣いてしまったらどうしようとか、緊張してしまったらどうしようとか、普段の生活で馴染みのない事なので、心配する事が多いと思います。
私は泣いてもいいと思いますし、緊張するのであれば、便箋を準備して読み上げればいいと思います。

親族になんて思われるかとか、参列いただいた方々になんて思われるかとか、そんなことはどうでもいいのです。
例えあなたがうまく話すことができなくても、「もっとしっかりと読まないとだめだよ」とか、「便箋を読みながら話すとか恥ずかしい」とか、そんなことを言う方はいません。

見た目はどうであれ、大好きな祖父母に気持ちを込めて、孫としての親族代表の挨拶を行ってください。

葬式での親族代表の挨拶で大事にしたいこと


感謝の気持ちを伝えることが大事です。
祖父母とのお別れはとても悲しい事です。
でも、かしこまった文章にする必要はありません。

緊張する場合は、事前に書いたものを読み上げても構いません。
あなたが、祖父母へ孫として最後に送る言葉です。
祖父母へ話かけ、感謝の気持ちを伝えましょう。

葬式での親族代表の挨拶文の構成


亡くなってしまった祖父母に送る最後の言葉になるので、話す内容はしっかりと考えてください。
ただ、そこまで難しく考える必要はありません。
祖父母と過ごしてきた日々を思い出すだけで充分です。

まずは、祖父母が亡くなってからの今のあなたの気持ちを表現し、祖父母との思い出を考え、祖父母へお別れの言葉を話してください。
それでは親族代表の挨拶のポイントを解説していきます。

祖父母への今の率直な気持ちを表現する

まずは、祖父母への今の率直な気持ちを表現してください。

例えば、
「おじいちゃん、長い人生ご苦労様でした」
「おばあちゃん、いつもいつも可愛がってくれてありがとう」
などの文章です。

訃報を聞いた時の気持ちや、最後を見届けた時の気持ちを表現しても良いでしょう。

祖父母との今までの思い出を紹介

参列いただいた方々に、祖父母の人柄が伝わるような思い出を紹介しましょう。
日常での些細な出来事でも大丈夫です。

祖父母と小さいころに遊んだ思い出や、印象に残っている言葉、人生の節目でお祝いしてくれた事などです。

例えば、
「おじいちゃんとは、朝5時に起きて一緒にアジを釣りに行ったよね。たくさん釣って、家族みんなで食べたことを覚えています。」
「おばあちゃんは、物を大切に使う人でした。物は大切に使って、お金は節約しなさいと言われていたことは忘れないよ」
「結婚式のときに、おじいちゃんが泣きながらおめでとうと言ってくれた姿は忘れられません」
などの文章です。

親族代表の挨拶では、祖父母との思い出話を一番長く話してください
親族や、参列していただいた方々が一番聞きたい部分になります。

小さい頃から、祖父母が亡くなるときまでの出来事を思い出せば、たくさん話すことができます。
離れて過ごすことが多かった方は、夏休みや年末年始など、その都度、会った時の思い出を話してください。

そうすれば、挨拶の時間が短くなりすぎることはなくなります。
むしろ、長すぎるくらいになると思いますが、長すぎにならないよう気を付けてください。

祖父母とのお別れの言葉を話す

祖父母に感謝の気持ちを込めて、お別れの言葉で締めくくりましょう。
定型文や決まった言い方があるわけではないので、今までの感謝の気持ちや、決意したことを伝えましょう。

例えば、
「おじいちゃんのように、たくさんの人に愛され、たくさんの人に慕われるような人生を歩んでいきたいと思います。」
「見守っててください。」
「今まで本当にありがとう。」
などの文章です。

私は、おじいちゃんの人柄に憧れがあったので、それを素直な気持ちとして話をしました。
でも、今日という日を最後のお別れにしたくなかったので、見守っててほしいという言葉を付け加え、感謝の気持ちを伝えました。
祖父母を安心させる一言があるなら、それを言うのもアリです。

親族代表の挨拶の長さと時間について


一般的には、400字詰め原稿用紙で2~3枚程度で作成します。
時間にして、3~5分程度です。

専門用語は使わず、聞いている人に分かりやすい言葉になるようにまとめて下さい。

親族代表の挨拶で使用してはいけない言葉


親族代表の挨拶で気を付けて欲しいことがあります。
気を付けないと、せっかくの親族代表の挨拶が台無しになります。
必ず注意点を守ってください。

4や9の数字

「4」は「死」、「9」は「苦しみ」を連想させます。
また、「切る」や「離れる」いう言葉も使わないようにして下さい。

重ね言葉

「たびたび」、「またまた」、「再び」、「重ねがさね」などは、不快なことを連想させるため、使用しないで下さい。

直接的な言葉

「死去」、「悲しみ」、「事故」などの言葉は、「逝去」(せいきょ)、「哀愁」(あいしゅう)、「不慮の事故」と言い換えれば、使用することができます。

宗教によって使用できない言葉

仏教は、特に使用できない言葉はありません。
神式では「冥福」、キリスト教では、「冥福」、「ご愁傷様」、「お悔やみ」という言葉を使用しないことがマナーとされています。

宗教によって使用できない言葉は他にもあります。トラブルを防ぐ為にも、親族や、葬儀場の関係者の方に確認して下さい。

緊張してうまく話す自信がない場合は紙に書いて読む


親族代表の挨拶で、うまく話す自信がない人は、紙に話すことを書いて、実際に読みながら話をしてください。
書くものは、正式には、奉書紙や巻紙を使用します。

準備できなければ、無地の白い便箋で代用しても大丈夫です。
適切な用紙を買われる場合は以下の式辞用紙がよいです。

葬式で孫がする親族代表挨拶(弔辞)のまとめ


あなたが行う挨拶は、祖父母に見せる最後の姿であり、最後の言葉になります。
緊張するとは思いますが、最低限のマナーを守り、感謝の気持ちを伝えてください。

最後に今回の記事をまとめました。

  1. 祖父母に話しかけ、感謝の気持ちを伝えましょう!
    • 今のあなたの気持ちを表現する
    • 今までの思い出の紹介する
    • お別れの言葉を話す
  2. 400字詰め原稿で2~3枚、3分~5分程度
  3. 使用してはいけない言葉
    • 重ね言葉
    • 直接的な言葉
    • 宗教によって使用できない言葉
  4. 緊張するなら無地の白い便箋に書いて読むとよい

あなたの挨拶がよりよいものになれば幸いです。頑張って下さい!

また、孫が祖父母に包む香典については
以下の記事を参考にして下さい。

家族葬 香典相場
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